日本人は、日当たりをとても重視する、と言われます。

その為、南向きが大人気で、値段も高く設定される事が多々有ります。

翻って、アンティークの家具を大事に代々使うヨーロッパの家庭だと、直射日光の当たる部屋より北向きの部屋の方が好まれるというお話もあります。ラグ等も、手織りの高級なものを何十年と使う事を考えると、確かに日当たりが余り良すぎると、色褪せしてしまうので直射日光を避ける方が良い、と思います。

以前実際に体験した事ですが、着物や手織りの段通で格安になっているものがあり、何故かと思っていたら表にしていた面が日焼けして色が褪せてしまい、商品価値がかなり下がってしまっていた為だった、という事がありました。

そういう事を避けるために、呉服屋さんでは畳み替えを時々している、という場面をTVで見た事もあります。

ですから、やはり明るさは欲しいものの、それも色々な条件による、という事です。

また、北向きだとしても、環境光(光源の光が物体などによって散乱された間接光)が十分にあると、明るいお部屋がのぞめます。

その為には、その光を入れる為の窓が大きい事、そして一番大事なのが、窓の前に十分な空間があり、そこに日光が差しているという事です。南から差した光を受けた、木々や建物が放つ明るさが、間接的に北向きの窓から入って来るのです。

賃貸でも、分譲でも、北向きだと値付けが南向きに較べて低い事がありますが、一概に北向きだから、と切り捨てる事なく、現地を確認するというのも大事だと思います。