先日のブログにも、その時の思い出について少し触れさせて戴きましたが、私は昔、ニュージーランドや地元鹿児島でブティック等で販売員として働いていた事があります。

私は営業は得意ではありませんが、販売は天職と言って戴いた事がありました。天職かどうかは分からないものの、お勧めしたものを気に入って戴いて、お客様に喜んで戴けた時の嬉しさは本当にひとしおでした。

お勧めする時に色々お話をするのですが、その中で自分がお客だった時の経験を元にお話する事がありました。

その一つが、人と人とも出会いですが、ものとも出会いがあるんですよ、という事、気に入ったなら、倍は出せなくても1.2倍位なら買っておいた方が後悔が無いですよ、という事でした。

工業製品、特に家電製品は売り切れがあっても廃番になるまではいつでも買えます。でも、同じ工業製品でも私が鹿児島で扱っていた洋服のようなものだと、サイズの多様性もありますが、生産の数が限られていて一度逃すと次来た時にはもう買えない、という事も多々ありました。

私はお買い物がとても好きだったので、地元で実家に住んでいた時には好き勝手に自分のお給料を使っていた為、洋服等も結構買ってましたが、そうやって買っていくと買いすぎという事が起こります。

そして、もういい加減買い物を控えよう、と思っていた頃に、とても素敵なスカーフをお店で見つけました。そのお店はその頃時々買っていた、ちょっと良いものを扱うセレクトショップのような感じのお店で、おすすめ上手な店員さんもいました。

スカーフやストールが大好きな私は、普段だったら絶対買っていたのですが、本当に気に入ったものの、幾ら何でも買いすぎだな、と思っていたので、買うと決めきれず帰りました。

そして、次に行った時には既に売り切れてしまった後でした。そう、工業製品とは言え、特にバーゲンの頃など返品でも無い限りは、もう一点ものなのでした。

そうなると、買えなかったという事に加え、記憶の中にあるそのスカーフがどれだけ素敵だったか、というイメージがどんどん膨らみ、どうして買わなかったのだろう、と後悔しきりでした(後から考えると、無理に買わなかったのは、それはそれで良い決断だったと思います)

そういう思いをした事もあり、お客様にそうやってお話をしていたのでした。

ちょっと長くなりましたので、一旦ここで区切ります。