以前フォーカルポイントという事をブログに書いたのですが、その時書いたフォーカルポイントとは、まず部屋に入った時にぱっと目に入るところ、という事で書きました。(それが本来の意味のフォーカルポイントです)

私の今回移ったマンションは、とにかく壁面収納や天井まであるクローゼットを壁一面に作るという事で4面ある壁の内、1面に収納を特化し、他は特に何も置かずに済むように設えてあります。

とは言うものの、人はパンのみにて生くるにあらずではないのですが、部屋に収納場所がきっちり作ってあるからと言っても、環境はシンプルになりますが、味気ない、という事にもなりがちです。特に、今回のマンションもそうですが壁は無地の白という事が多い為、殺風景になってしまう事があります。

基本的に壁面収納は作れる場所が間取りで決まってきます。特に一面を使ってとなると尚更です。

ですから、本来のフォーカルポイントである入ってすぐ目に入る場所が壁面収納になるという事もありえます。ちなみに私の今回のマンションがそうです。特に普段は使わないお客様が泊まって戴けるようにしている洋室は、扉の向かいの壁が、柱の奥行きに合わせた天井近くまで高さのある扉を付けたクローゼットにしてあります。

そこがフォーカルポイントになるのですが、如何にも扉、という風にはしたくなかったので、取っ手レスという取っ手金具の付かないタイプの扉にした上で、元々ある建具の白木に似せたものにするのではなく、漆喰ホワイトと言う真っ白の扉材を選びました。というのは、手垢汚れ等が木目のある扉に較べてどうしても付き易い、と施工して下さった工務店さんにアドバイスを何度も戴いたのですが、普段使う部屋では無いという事で余り触れる事も無い事、小さい子供がいる訳ではないので、汚れた手で触るという事は基本的には無い事もあり、壁のように見せたいという理由でそれを選んだのです。こちらのお部屋はまた今度写真をアップしたいと思います。

この部屋のフォーカルポイントは、ですからフォーカルポイントではないようにしてあります。クローゼットを造り付けたので、元々5.5畳程しかなかったところが4.5畳以下になっている事で、お客様が泊まって下さった時に布団を敷くスペースを確保しておきたいという事もあり、いらした時に使って戴けるちょっとした引出しチェストや籠、椅子も元から付いているクローゼットに仕舞っているのです。ですから、基本的にこのお部屋は"何も置いていない"ように見えます。

そして、元々LD続きになっていた洋室があったのですが、無料オプションで引き戸とそれを引き込む壁を撤去して貰いました。という事で、広くなったLDですが、元々のLDの部分に前回アップした壁面収納を入れたので、拡張したその部分は元からあるクローゼット以外何もない状態でした。そこにはソファとコーヒーテーブル、観葉植物を置くようにしていたのですが、ちょっとそれだけでは…と思い、ソファに座った時に目に入る、元からあるクローゼットの隣の壁にある仕掛けをする事にしました。

上の写真が、元の状態です。(元の画像が画素数が大きすぎたので画素数を減らしたら少し粗すぎて美しくなくすみません(汗))そして、下が以前書いた電気暖炉とガラス製のチェスセットを置いた状態です。上にはスポットライトのように見えるように壁に近づけて付けて貰ったダウンライトを設置してあります。

*こちらは以前のブログのエントリーの為、現在は図を1枚のみ上部に掲載しております。

白で統一しているのでちょっとそっけない感じですが、今母に頼んで帯をリフォームしたものを作って貰っているので、それを電気暖炉の上に置く予定です。重くてちょっと嵩張るので仕舞うのが大変という事はありますが、却って部屋のアクセントとして仕舞いこむのではなく、夏炉冬扇で良しとしているのです。ただ、熾火のように炭を模した部分が見えるのが夏にはちょっと…と思い、それを隠す為にも上にカバーのように掛ける予定にしています。

本来は何も無い所でも、スポットライトを使ったりという事でこうやって場を作る事も出来ます。

家というものはそれぞれがオーダーメードのようなものです。オフィスKではそれぞれのお家にあった設えをご提案して参ります。