レイジ―スーザン、という言葉を初めて聞いたのは、もう25年程前の事。カナダにワーキングホリデーで滞在するに当たり、最初は様子が分からないから、とホームステイをする事にした、そのホームステイ先でホストマザーにL型キッチンのコーナーの収納の死角を活かす素敵な仕掛けの回転台の名前を教えて貰った時でした。

その言葉を久しぶりに見つけたのは、以前も何度か紹介した事のある、ほぼ日刊糸井新聞の中。

沢山の楽しい読み物がある中で、特に好きなものがいくつかあるのですが、そのレイジースーザンという言葉を久しぶりに見た連載は、その中の一つおいしいお店との付き合い方です。

こちらで書いてあるレージ―スーザンは、中華料理屋さんによく置いてある円卓の真ん中にある、回転する台の事を指していましたが、やはり回転して手前に取りたいものを引き寄せるという仕掛けは一緒なので、きっとそういう機構の製品の事を指す名前になっているのでしょう。

Lazy Susan(怠け者のスーザン)だなんて、スーザンさんというお名前の方はさぞや迷惑な気持ちになるかも、と思いつつ、何か由来があるのかと調べてみたのですが、英語版のWikipediaでもその語源は不明と書いてあったので、謎のまま、スーザンさんには申し訳ないものの便利で素敵な仕掛けとして呼ばせて貰い続けるのが良いのかもしれません。

最初に聞いたレイジースーザン(Wikipediaにも中華料理店の円卓の上の台のこと、と書いてありましたのでそれが本来の使い方なのかもしれません)は、L字型のキッチンにはなくてはならない仕掛けですが、最近はドアの開け方自体を工夫して、回転台を中に設える事なく、開口部を大きく取り、中を有効活用する方法も出て来ています。

先日お伺いしたLIXILさんのショールームで見つけたのも、そのドアを工夫したものでした。開口部を大きくとる事で、一覧性が良くなるだけでなく、中の掃除もし易くなっています。そういう意味でも、ちょっとお値段が張る設備ですが、それだけの事があるなぁと思う事しきりでした。

インテリアや雑貨をはじめ、水回りの器具や壁紙など、見ているだけでも楽しくなる、という私には、インテリアコーディネーターというのは趣味と実益を兼ねたとてもありがたいお仕事(笑)ですが、行った先で見つけたショールームやお店に入ってみるのは本当に楽しいものです。

そこで新たな品物や設備を見つけると、宝物を見つけたような気持ちになります。

"暮らしを・ちょっと・気分よく"する為に、またちょっと出かけてみたいと思います。