以前、ブログで日本人の家に対する南向き信仰について、少し考え直す事を提案した事がありました。

その考えは基本的には変わらないのですが、今のような寒い時期になると、ちょっと考えが揺らぐ事があります。

私の今住む家も、以前のマンションも南向きのベランダのあるものなのですが、間取りは二つとも同じようにいわゆる田の字型と言われる真ん中に廊下があり、右と左に振り分けて部屋が作ってあって、中心部分に水回り(台所や浴室、トイレ等)がその部屋を区切っていて、まさに漢字の田という文字のように間取りが見えるものです。

そして、南向きの部屋は一般的にリビングが、そして北向きには寝室が配置されるのですが、それも以前のマンションも今もそうです。

それは、居室(人が長時間過ごす部屋)は部屋の大きさに比してある一定の大きさの窓が必要と建築基準法に定めてある為、角部屋でない限りはそのように配置するしかないから、というのがあります。

さて、そのリビングですが、やはり冬は太陽の高度が低くなり、奥まで光が差し込み暖かくなります。

それとは逆に、日が差し込まない北向きの寝室は、やはり昼でもひんやりします。

という事で、冬になると、やはり南向きは良いなぁ。と思ったりするのです。

ところで、インドの方と仕事をする事があるのですが、お聞きしてみるとやはりインドでは北向きが人気で南向きは人気が無いとの事で、それはどうにかすると50度にも日中なる事があるお国だからなのだと思いました。

冬に寒い部屋にいるのは辛いですから、やはり暖房を付けたくなります。

そして暖房を付けると光熱費がかかります。

そういう事を考えると、日本人が南向きが何より好き、というのも仕方ないのかなぁと思ってしまいます。

ただ、それも例えば太陽光発電等で発電出来さえすれば、光熱費の事は考えずに済みます。

また、部屋の明るさの感覚に関していえば、前が塞がっている南向きより、開けている北向きの方が良い事すらあります。

金額の差がかなりある南向きの住戸ですから、そういう事も総合的に考えて選ぶのが大切かな、と思います。