ソシオフーガルという言葉があります。

これは、人間同士の距離を遠くしたり、体の向きを反対方向にして、コミュニケーションを取りにくくするような遠心的な集合の型の事を言い、他人と関わりをもちたくない場合やプライバシーを確保したい場合などに用いられる家具配置や、互いにコミュニケーションを持たない人同士がとる位置関係のことも指します。

例を挙げると、例えば、駅などの公共施設のベンチや、病院などの待合室等です。

ひまわりの花の形に椅子を置くとしたら、茶色の種の部分に背を向けるような形で花びらのように配置するのが、ソシオフーガルです。逆に、茶色の種の部分に向かうような形で配置するのはソシオペタルと言います。

ペタルというのは花びら、という意味という事もあり、ひまわりの花を例に取ってご説明してみましたが、フーガルという単語はFleeというラテン語から派生しているそうで、Fleeには逃げる、逃れる、避けるという意味があるそうです。

さて、避ける、というと何だか他人行儀で余り良いイメージが無いものですが、上にも書いたように駅などの公共施設のベンチや、病院などの待合室等の公的な場所だけではなく、普通の家でもこの考え方は使える事があります。

例えば、一つの部屋を二人の子供が使うという場合、お互い背を向けた形で勉強机を配置すると、同じ部屋にいながらそれぞれが自分の勉強に没頭し易くなる、というような事です。

また、余り広さが取れないものの、LDKでオープンキッチンにしたいという時等も、このソシオフーガルを使い、リビングのソファーをキッチンに背を向ける形で置く事で、料理や片付けをする手元が見えずに済むので料理をする方も気を遣わずに済むし、お客様にも寛いで戴ける、という事も出来ます。

お部屋の模様替えをする時、ソシオフーガルやソシオペタルの考え方を使って色々試してみるのも良いかと思います。

ちょっとしたことで暮らしは楽しく、過ごし易くなります。

"暮らしを・ちょっと・気分よく"したいな、と思った時、オフィスKを思い出して戴ければ幸甚です。